Chiyoda Gakuen
トランプ現象に世界は振り回されています。どうして人は自分は正しくて、意見や価値観を異にする人を、時に一刀両断のもと、切って捨ててしまおうとしたりするのでしょう。いや、何も現下の政治状況だけの話ではなく、極普通に日常生活におけるありふれた事としてもです。幾つかの要因が思い浮かびます。人々の関係性が既に壊れてしまっていて、疑心暗鬼から不安に駆られ、破壊衝動が駆動し、収まりがつかなくなっている場合。 又、権勢を欲し、その為には手段を択ばないという人物に、敢えて異を唱え、身を危険に晒すのを避けるため、他の人は見て見ぬふりを決め込んでいる場合。あるいは「恐れに対する自己防衛反応」「侮蔑、軽蔑、思い上がり」というのもよく目にする光景です。
これらの何れにも共通することは、相互的関係性の欠如です。一方的な関係のままでは、力関係がすべてになってしまいます。上下がひっくり返ることはあっても、決して淀んだ空気が改善されるわけではありません。だったら、どんなに面倒でも手間を惜しまないことです。そもそも正しいということそれ自身、ある条件のもとでのこと以上ではない、この確認から始める他無いのではないでしょうか? こんなことを言うと、価値相対主義との批判があちこちから飛んで来そうですが、ルールの下で自由闊達な議論があって初めて、民主主義は機能するのだという当たり前のことを今一度確認しておきたくて。
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