Chiyoda Gakuen
本日ここに、河内長野市と高野山大学並びに大阪千代田短期大学との連携協定締結記念集会の開会に際し、一言ご挨拶申し上げます。
高野山大学と千代田学園の大学間連携については今から5年前 、高野山大学の創立130周年を祝う式典に出席し、現添田隆昭学長のご挨拶に感銘を受け、さらには岡本正志副学長の類まれなる教育学部・学科構想のお考えを知ったことがきっかけでありました。それから数か月を経て平成29年(2017年)1月には両大学間の包括連携協定が交わされました。振り返ってみますに邂逅としか例えようのない出会いから4年半、今ここに両大学学科が立地する河内長野市と連携協定締結を迎えることができた事を心底うれしく寿ぐ気持ちでいささか高揚いたしております。
では、この取り組みの意義を二つの観点から見てみたいと思います。まず、両大学の関係は言うまでもなく別法人であること。大学と短大と校種の異なる関係性、一見すれば幼児教育の分野等で競合する学科間の連携等、いずれも、発火し燃え盛る火薬庫のようにも見えますが、それだけにそこには熱量が込められているということ。どう生かすかここが肝です。
少子化の中で小規模校間の連携、寡聞にしてよくは存じませんが、試みとしては稀有な取り組みと自負しています。成功させることで全国に新たな大学間連携のモデルたりうるのではないでしょうか。
二つには両大学に加えて私たち千代田学園大阪暁光高校も交え、正解を求める受験型の教育ではなく、問題・課題を目の前に据え頭を抱えつつもその難題にいかにアプローチしていくか、探求型の学びを重視したコース・教育探求コースの学びに連動した高野山大学教育学科のカリキュラムポリシーは文字通りふんだんに体験を取り入れ、フィールドワークを活かして課題解決を探るカリキュラムを柱にしておられます。さらに、そのプロセスに不可欠なキープレイヤーとして地域の人たちや行政機関との協同を位置づけられています。合点がいくとはこういうことを指すのかと本当に驚きました。
今日がスタートです。この試みが地域を励まし、地域によって励まされ、互いに支え合う関係性に発展させること、この1点に全力を傾注することを期待・祈念致しまして開会にあたってのご挨拶と致します。
2021年9月2日 学校法人千代田学園 理事長 髙橋 保
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