Chiyoda Gakuen
大阪暁光高校の卒業式は、卒業式実行委員会の生徒が、教員と力を合わせ、練り上げて作成した構成詩がハイライトです。卒業生の皆さんは三年間の来し方を、つい昨日の事のように思い起こされていたことでしょう。今となれば笑って済ませられることも、どうしようかと迷ったり、悩んだりしたことも一再ならずだったと思います。改めて皆さんのこれからの人生に「頑張れ!」とエールを送ります。
ところで、今日の話題は少し観点を変えて、当日ご臨席いただいた来賓の皆様から頂戴した言葉の意味を考えて見たいと思います。式典後幾人かの人から「学校、随分変わって良くなりましたね。」とご挨拶を受けました。言っておられることは至ってシンプル。学校外で見かける、生徒の普段の様子を指していることは、直ぐに理解出来ました。有り難いという思いと、戸惑いがいりまじる複雑な気持ちに駆られました。変わりゆくプロセスを肯定的に捉えて頂いていることへの感謝とともに、一方で本校教育の根幹は些かも忽せにしていないもとでのこの評価を、如何に受け止めれば良いか考えざるを得なかったのです。
教育を語る際、よく用いられる不易流行を例にとると、構成詩「学校・ここにある希望」に示される精神は、今日まで営々と受け継がれて来た不易そのものです。一方、流行に相応するのは、この場合個々の生徒の在り様を置いて他にありません。生徒の変化こそが、地域の人達をして信頼を寄せる何よりの確かな根拠になっているのだと、改めて知る機会となりました。
今、学園は建学の精神「人間教育」の今日的具現化として、地域医療、地域福祉、また幼児教育を初め「対人援助専門職」を目指す学生や生徒が集う学びの場へと、一層の飛躍を誓っています。学ぶ目標がそこにある、と思い定めて入学を希望してくれることを願っています。学園はそうした皆さんの期待を裏切らないためには、何よりも日々の教育内容の充実こそが一番大切であると考え、校種を超えて智恵を出し合い、工夫を凝らしていこうとしているところです。志の高い学生や生徒の皆さんによって、地域社会にとって無くてはならない教育機関としてますます認知されることを固く信じ、確固たる信念で引き続き改革に取り組みます。
(C)2018 Chiyoda Gakuen All Rights Reserved.