Chiyoda Gakuen
大阪暁光高等学校に2019年度入学された、324名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 皆さん方が本校を受験しようと志望された動機は、ひとりひとりそれこそ千差万別、一生懸命に考え抜かれた末の事だったと思います。心から皆さん方の入学を歓迎致します。
私が何より嬉しいのは、皆さん方の出身中学校が120校にも及ぶと言うことです。地元の中学校はもとより、府下多くの市町村や他府県からも、これだけ多くの中学校の生徒に関心と期待を寄せられていたのかと、皆さん方を迎えて改めて心引き締まる思いでいます。さぁこれから始まる高校生活。どんなドラマが待っているのか、わくわくするでは有りませんか。
教職員一同、真っ直ぐに皆さん方と向き合い、卒業するその日まで、しっかりと支え続けることを約束します。思いきり学び存分に楽しんで下さい。 保護者の皆様。本日はおめでとうございます。長い人生のなかでも、青春期はまぶしいぐらいの輝きに満ちた特別な季節です。生涯の友と出会い、未来を切り開く力を養い、限りない可能性に胸膨らませる一方で、傷付きやすく、時に自分を見失いそうになる不安定さも抱えている年代です。
保護者の皆様方のご理解、ご協力あればこその本校教育です。意思疎通をはかるよう努めて参りますが、どうか皆様方も率直忌憚のないご意見をお寄せ頂き、揺るぎない信頼関係の構築にお力添えを賜りますよう切にお願い申し上げます。 さて新入生の皆さん、皆さんがこれから三年間、あるいは看護科・看護専攻科生は五年間学ぶ学校法人千代田学園は、昭和25年(1950年)戦後の人心の荒廃に心を痛められた高野山真言宗の末寺、盛松寺住職の高橋道雄師が、弘法大師空海の興学の精神、すなわち仏教のみならず儒教や往時のあらゆる学問を身分の区別なく、誰もが学べる学問所、綜芸種智院を開設された偉業に倣い、学園を設立して69年。2020年には創立70周年を迎えます。この間学園が掲げてきた教学の理念は「人間教育」です。
自分も他人もその存在をともに大切にする心を育む教育、人格の陶冶を目指しています。自分だけ良ければよしとする最近の風潮とは対極の考え方です。過労死に至るような苛酷な労働環境であったり、誰かの顔色を窺い強い者に媚びたりするような社会は、不健全極まりません。本校で学ぶ皆さん方には、自らを律し、道理、物事のあるべき姿を見極める力をつけて欲しいと願っています。そしてそのためには学ぶことです。日々の学習を怠らず、学ぶ習慣を体得すればこれまで見えなかったものも見えてきます。人間の成長に限界はありません。「もっと知りたい」、「分かりたい」と思った時、皆さんの人生の新しい扉は開かれ、一気に視界が広がることでしょう。
この先、看護・看護専攻科を始め、教育探究コース、高短5年一貫幼児教育コースなど目標を持って入学された皆さん方は言うに及ばず、じっくりと自分と向き合うところから高校生活を始めようとされている皆さん方にとっても、仲間を信じ、何でも話し合え、共に学ぶクラス作りに心血を注ぐ競争一辺倒とは異なる本校の教育は、手前味噌を恐れずに言うならば、文字通り「人間教育」を掲げるに相応しい逸品だと自負しています。隅から隅まで余すことなく本校教育の心髄を我が物として下さい。そして3年後、主権者として自らの意思で紛うことなく進学や就職の進路を決定されることを今から楽しみにし、入学式に際しての祝辞と致します。 新入生の皆さん改めてご入学おめでとう。
2019.4.9
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